イランの映画はなんでこうすごいのか

 ネットを巡回していて、ふとこの映画の紹介に行き当たった。

 予告編を見るだけでも、映像がすばらしく美しいことがわかる。そして、画面から漂う緊張感。それは俳優たちが画面の外に投げ掛ける視線が、カメラに対するものだけでなく外側の全ての方位に向かって、まったくゆるぎなくまっすぐなことから、かもし出されているものだ。

 春に公開されるそうだが、これは絶対に観に行きたい。

 英語版の予告編も好意的なコメントが多い。スパムとして消されているものもあるが、賞賛する声の方が格段に多い。

 キアロスタミといい、どうしてイランはこう次から次に良い映画監督が出てくるのか。まったくうらやましくなってしまう。

 イランつながりでもう一つ。

 こちらはイランの女性が描いた自伝的コミック。シンプルな絵柄でイラン社会の深層や、イラン人が置かれている状況がありのままに描き出されている。フランスではベストセラーになったそうだ。ウチの中学生の娘も小学校の頃から愛読しているが、さて、どのくらいまで理解して読んでいるか……。

 このコミックを作者自身がアニメ化し、ヨーロッパではそこそこヒットしたようだ。が、母国イランでは「反社会的」とアフマディネジャドがレッテルを貼り、単館上映にとどまった。レバノンではなんと上映禁止になったという。

 ちなみに、アニメでは少女時代の主人公がおばあちゃんと『ゴジラ』を観に行くエピソードがあったりする。映画館を出て、おばあちゃんが「日本人はわけのわからない映画を作るねえ」とぼやく。