たった2行の「文章読本」

 文章読本は硬軟取り混ぜて何種類も出ているけど、「この本のおかげでぐんぐん文章力がアップした!」という景気のいい話はあまり聞かない。「英会話教材のアオリじゃないんだから」「わかる人だけわかればいいのでは」「著者は自分の文章への思い入れについて分析的に述べているだけで、読者の文章力を伸ばす糧とする意はない」等々の見解はもっともなれど、やっぱり読む方としては「実効性」があった方が、よりお得な感じがしていいわけで。

 そこで、確実に文章力がアップする方法を考えてみました。

 別に難しい理屈はなくて、たった2行で終る。

 

・まず、自分が好きな著者の本を一冊用意する

・それをペンでノートにまるごと書き写す(パソコンは使用しないこと)

 

 こんだけ。

 ちゃんとペン(もしくはエンピツ)を使う、というところがミソといえばミソ。これは日本語の「句読点」というやつが「呼吸」と関連している、つまり肉体感覚と関連が深いので、実際ペンで書いた方がよく身に付く、ということです。

(「エラそうなこと言える程お前に文章力があるのか」というツッコミは無しで)

 

 これはとりたてて目新しい発見というわけでもなくて、「良い文章を見つけたら書き写す」というのは文章読本でもよくとりあげられていることです。最近は書店で「天声人語を書き写すためのノート」みたいなものも売っているので、すでにやってるひとはやっているのでしょう。一昔前の所謂「インテリ」には、釈迦に説法というところ。

 ただ、現代はとにかく、誰でも彼でも文書を書くのが日常になっている。ホームページにブログにメール等々。それなのに本当に「文章力」をつけた方がいい人は、まず「文章読本」なんか読まない。「天声人語ノート」なんか買わない。それどころか他人の文章なんか読まない。いやまず本なんか触ったこともない……

 なので、ちょっと2行にまとめてみた次第。

 これが広まれば、書籍の売上げ増にもつながると思うんですが。