そういえば本物の銃って見たこともないし銃声を聞いたこともない

 日本で暮らしてると、銃なんてのは映画とかテレビドラマとか漫画とかたまにニュースに出てくるくらいのもんで、ほとんどファンタジー世界の小道具みたいな感じがします。一方アメリカでは、その「ファンタジーな小道具」が普通の家にある。しかもしょっちゅう触ってる。子供がいじって友達を射っちゃう事件が毎年のように起こる。学生は気に入らないことがあると学校で乱射する(つい先日もあった)。浮気を疑われた夫が射たれる。浮気していた妻も射たれる。金を持ってると射たれる。持ってなくても射たれる。アメリカはそんなハードでヴァイオレンスな日常を送っている、と平和なニッポンでプレイボーイなんか愛読したりしてる人は信じてたりします。私も信じてましたね。高校生くらいまで。親に隠れてプレイボーイ愛読してましたんで。

 

 さて、そんなアメリカの興味深い統計について。

Chart of the Day: Gun Ownership is on a 30-Year Decline

http://motherjones.com/kevin-drum/2012/03/chart-day-gun-ownership-30-year-decline

 実は、ここ30年、アメリカで銃を所持する世帯数は低落傾向にある、ということです。

 ただ、このブロガー個人の印象とずれがあるのか、最後に

 >More data please!

と言ってはいますが。

 そういえば、リーマンショックの後、銃の売上げが増えたなんて話を聞いたことがありましたけど……

”リーマンショックで拳銃屋が儲かる”

http://ameblo.jp/eigo-gogo/entry-10346375169.html

 これだけだとちょっとアレなんで、もう少し本格的なやつ。

Smith & Wesson Holding Corporation Announces Third Quarter Financial Results

http://ir.smith-wesson.com/phoenix.zhtml?c=90977&p=irol-newsArticle&ID=1265758&highlight=

 売上高8320万ドルで、前年同期比25.9%増、と。

 あとそれからこんなの

With 87% Increase In Gun Carry Applications, Demand For Fiorearms, Ammo Remains High

http://wwwtmrcom.blogspot.com/2009/03/87-increase-in-gun-carry-applications.html

 オクラホマで弾帯やら弾薬やら売れまくり。

 最初の統計は、「世帯」で統計を取っているのが、ミソになっているような気がしないでもないような。

 

 しかし、アメリカ人が一様に銃を生活必需品の様に考えているわけではない、てことはいえるんじゃないかな、と思います。

 

 一口に「銃社会」といっても、銃に対して野方図になんでもかんでも許してるわけではなくて、警官の発砲などもぎりぎりまで制限されている、というのが実体のようです。

 たまに「無抵抗の容疑者を警官が殺害した!」なんて事件を耳にしますが、たいていの場合、警棒で何度も殴った挙げ句の出来事です。実際、丸腰の相手をうっかり銃で射ったりしたらえらいことになるといいます。(巨額の賠償金とかですかね)

 「銃が身近にある」ということは、銃について考えすぎるくらいに考えざるをえないわけで、その考えは日本人の想像を絶する域に達しているようです。

 

”アメリカの銃乱射事件の「加害者家族への手紙」

http://blogos.com/article/32964/

ここに『加害者家族』(鈴木伸元著・幻冬舎新書)という新書からの話が掲載されています。

>>1998年にアーカンソー州の高校で銃乱射事件が起きた際、高校のキャンパス内で発生したという事件の重大性に鑑み、マスコミは加害少年の実名や写真を報道した。

 このとき、加害者少年の母親に対してアメリカ社会がどのように反応したのか、ジャーナリストの下村健一が驚くべきリポートをしている。

 実名が報道されたことで、母親のもとにはアメリカ全土から手紙や電話が殺到した。手紙は段ボール2箱に及ぶ数だった。

 だが、その中身は、本書でこれまで見てきたような日本社会の反応とはまったく異なっていた。加害少年の家族を激励するものばかりだったのだ。

 TBSの「ニュース23」で放映されたリポートでは、少年の母親が実名で取材に応じ、顔を隠すことなく登場した。下村が、受け取った手紙の内容は何かと訊くと、母親は「全部励ましです」と答えたのだ。

 

 下村は自身のブログで、その手紙の内容をいくつか紹介している。

 いまあなたの息子さんは一番大切なときなのだから、頻繁に面会に行ってあげてね」「その子のケアに気を取られすぎて、つらい思いをしている兄弟への目配りが手薄にならないように」「日曜の教会に集まって、村中であなたたち家族の為に祈っています」等々。

 

…………

 

 銃を持つことに一番疲れているのは、もしかしたらアメリカ人ではないのか。

 ふと、そんなことを考えました。

 

 ちなみに、憲法に「銃で武装する権利」が明記されているのは、アメリカの他はメキシコとグアテマラだけです。

 そして、米国憲法は成文憲法として世界最古のものでもあります。