頭が良いとか悪いとか人は時々口にするけど

 なんか変な記事がThe Economistにあがってます。

 Older and wiser?

 という記事なんですが、どんな内容かというと、「日本人ってさ、禅の坊さんみたいに年とるとどんどん知恵が増すみたいな印象があったけど、ちゃんと調べてみたら、25歳から75歳まで大して進歩しないんだよね。逆にアメリカ人は歳をとればとる程頭が良くなるって結果が分かったのさ。HAHAHAHA!!」

 てな感じです。

 なんか嫌な風味にまとめてしまいましたが、本当にそんな感じの記事なんだからしゃーない。

 ちょっと考えると突っ込みどころだらけで、実験とかどうやったんだ?英語?日本語?日本人はどこで集めたの?記事中に実験方法の具体的な記述がないよ?論文が発表されてるんならそこへのリンクはどこ?などなど。

 それから毎度毎度思うんだけど、Economist紙の日本についての記事って、なんで高校生に語りかけるみたいな優しい英語なの?もしかして、日本人が読みやすいように?なんか日本にダメだしする記事程、英語が優しくなってるような気がするんだけど、それって気のせい?

 

 しかしまあ、日本には「年寄りは馬鹿でも許される」という空気が昔からありますし、脳科学の常識とやらのおかげで、年寄りの頭を良くするなんてムリムリムリかたつむり!と「科学的に」判断なさってる若者も大勢いますからね。

 「全然ちがーう!」と声を大に出来ないのが辛いところです。

 

 でも個人的な経験からいうと、自分は今、若い頃よりずーーっと頭が良くなってると思いますね。「そんな気がする」とかいう程度のことじゃなくて、本当に良くなってる。

 この知見が若い頃の自分にあれば……と思うので、ついつい娘にキツいことを言ってしまうんですが、通じないですねえ。まあ、昔の自分が同じことを言われても、通じなかったと思いますが。

 この歳になってやっとわかったことで、若い頃に知っていればと後悔することは、

 

 「未来を怖れることは知性に全力でブレーキをかけてるようなものだ」

 

 てことです。

 この「未来への怖れ」は、よく「根拠のないプライド」に形を変えて現れるのでよけいにややこしいですね。「俺はこのままでいいんだ!」ってやつ。ムリムリ、誰も「このまま」でなんかいられやしないんですから。年は積極的にとらないと。

 「怖れ」を取り除いてやるのが親の務めなんでしょうが、これがなかなか……

 

「いいか!どんなに身を固く武装しても、未来はそれをバラバラに解除する!」

(ヤン・シュヴァンクマイエル)