オウムオウムで日が昇りオウムオウムで日が暮れた世紀末でありました

 とうとう菊地直子が捕まりました。

 平田逮捕のときも思ったんですが、意外と地味に逃げてるもんですね。なんかもっと秘密の逃走支援組織でもあるんじゃないかと妄想してたんですが。

 しかし、「菊地直子だから結婚できない」ってセリフは、なんというか、すごい。

 なんか「ぼくは、ウルトラセブンなんだ」ってのが思い出されてひっくり返りました。

 

 さて、画像は麻原彰晃がまだサリンを撒こうとか考えず、未来の総理をめざして選挙に打って出た頃、高円寺のアパートの一室に投げ込まれたシロモノです。あの変な象(ガネーシャだそうですが)の帽子かぶって、しょーこーしょーこーと駅前で踊りまくってた時期です。

 要するにオウムの宣伝漫画で、80ページほどの冊子が二冊、前後編になってます。

 宗教団体って、よくこういうのを気前よくバラまきますね。統一○会も教祖の自伝を駅前で配ってたりするし。年末の高尾山で配ってたのにはたまげました。あの山は一応真言密教の聖地なんですが。ミシュラン3つ☆で観光地化したからなのか、なめられたもんです。

 

 話を戻してこの漫画、かなり漫画としてはヘタクソなのは仕方ないとしても、内容の方がちょっといろいろおかしい、というか微妙な部分が多々ありまして……

 まず導入部です。

 「ウチの宗教はダメなやつ向けだよ」と謳っております。


で、タイトル。原作のカンカー・レーヴァタさんや、作画のナーギタ&サーマーさんは今どこでどうしていらっしゃるのでしょう。

 前半部、かなりしょーもないエピソードばかりなので割愛させていただきます。

 この主人公が後の麻原彰晃で、勉強も運動もダメな豆腐屋の息子で、そのくせヒーローになる妄想ばかりしてるという、けっこうアイタタな設定なんですが、それよりなによりイタいのは、眼がばっちり見えてて、盲学校に行ったことなんかまったく出てこないとこですね。

 当時、まだ麻原彰晃が弱視だったことはあまり知られていませんでした。でも、本気で宗教の勧誘をするなら、ちゃんとそこら辺を書いた方がアピールできたんじゃないかと思うんですが。

 弟子も、そして教祖自身も、そうした「弱点」を姑息に隠すことが、自然に感じられていたのでしょう。勉強も運動もダメなくせにクラスのアイドルに憧れて妄想の中でだけヒーローになってにやにやしてる、そんな若者だったとした方が弱視であることを明かすよりも良いと考えてしまう……なんかここらへんの欺瞞から、後々の行動の萌芽が見えるような気がします。

 さて、そんなのび太な主人公も、ついに覚醒するときが……

 でました、ドラえもん……じゃなくてシヴァ神です。

 しかし、こんなことで有名になって、シヴァ神もいい迷惑じゃないかと。

 

 で、ご都合主義で覚醒した麻原彰晃くんの修行の日々が始まります……


 きてます、きてます……

 ついにきました!


 オウムと言えばこれ!

 空中浮遊です。けっこう前からウリにしてたんですね。

 

 修行はまだまだ続きます。


 ほうほう、ラーメンは修行にマイナスなんですね。

 この当時、まだラーメンチェーン「うまかろうやすかろう亭」はやってませんでした。

 

 このあと後編になって、学生時代に憧れの的だった女の子を助けて信者にしちゃったりとか、半端なニューエイジっぽい解説が入ったりとかしてだらだら続きます。

 あとの見所はダライ・ラマとの交流くらいですね。


 とまあ、こんな感じです。

 ダライ・ラマも神ならぬ身なれば、オウム真理教がテロ集団になるとは予想もつかなかったのでしょう。

 しかし、日本でオウム真理教が急拡大した背景にチベット仏教との交流があったことは、ちゃんとおさえておいた方が良いかと思います。

  ↓↓

「チベット仏教とは何か」大阪国際同志会平成11年度総会記念講演

チベット文化研究所所長 ペマ・ギャルポ

http://www.relnet.co.jp/kokusyu/brief/kkouen6.htm

>オウム真理教の問題に関しても、私はもちろん加担しました。なんていうかな、麻原彰晃さんがある程度、偉くなるのにですね、良い意味でも悪い意味でもそれなりに貢献したのは事実です。というのは、彼をインドに最初に紹介したのは私だったんです。

 

>今でもやっぱり私は麻原さんに対しても、多少申し訳ないと思ってるんです。麻原さんが、エゴのトリップというか......。走ってしまったとすれば、火を大きくするのに「ふぅ、ふぅ」といって、火を一生懸命吹いた。

 

……と、一応認めつつも、やや言い訳する内容になってます。

 

 

 まあ、ダライ・ラマもこんなツーショットをとらせちゃうんですから、スキが多いとかそれだけじゃないような気もします。

 

 ちなみにチベットの独立の話ですが、そりゃできればした方がいいですけど、また宗教国家に逆戻りってのはかなりやりづらかろうと思われます。

 インドが面倒見てるのは、中国に対する嫌がらせ以上の意味はないようですし。

 インドだって戦後にシッキム王国を占領しちゃってますからね。シッキムってのはダージリンとかあの辺りにあった、小さな「チベット仏教」の国です。ただ、ダライ・ラマとは宗派が違います。戦後の日本にシッキムの皇太子が来訪して、囲碁会館で碁を打ったこともあったんですが、もうすっかり忘れられてますね。チベットの人たちも忘れてるみたいです。ダライ・ラマも?

 中国はしばらくインドにちくちく言ってましたが、中国がインドのシッキム占領を認めるかわりに、チベットが中国の一部だということをインドに認めさせちゃいました。

 

 あとチベット仏教の国だと、最近王様が新婚旅行で来日したブータンがあります。

 この国もインドが経済援助してまして、インフラ整備事業はインドの会社がインド人を働かせてることが多いようです。

 この程度は知っておいて損はないかも。

 

 さて、いろいろ見てきましたが、個人的に一番衝撃的だったのは裏見返しの写真です。ヒゲを剃った麻原彰晃の顔なんですが……

 

 あの、これ、大川○法に似てる、というか、もう親戚なんじゃないかと思えるくらいなんですが、なんかこう「教祖顔」ってあるんですかね。

 こういう人相にカリスマを感じる人たちの心根が、さーっぱりわかりません。