○ミレナ・イェセンスカはカフカの不倫(?)相手。ドイツ語で書かれたカフカの作品をチェコ語に翻訳した。
○30年代始めに共産党員となったが、1936年モスクワ粛正裁判を「欺瞞だ」として離反。
「同時代人としてはオーウェルやスヴァーリンに匹敵する透徹した政治意識の持ち主だった」(ホルヘ・センプルン『ル・ポワン』)
○1939年3月15日ドイツ軍がプラハに進駐。
しかし、ミレナは「まだこんなのは何でもないのよ。待っててごらんなさい、いつかソ連が進行してくるから」と言う。
○1940年、ゲシュタポに逮捕される。ミレナ自身はチェコ人だが、夫はユダヤ系だった。
ラヴェンスブリュック女子強制収容所に送られる。
○収容所でマルガレーテ・ブーバー=ノイマンと知り合う。
マルガレーテはハインツ・ノイマン(ドイツ共産党指導者・コミンテルン代表)の元愛人。
最初ラファエル・ブーバー(マルティン・ブーバーの息子)と結婚していたのでこの名がある。
○1944年5月、ミレナはマルガレーテの腕の中で息を引き取る。
「あなたのおかげで、私は生き続けることができるわ……。私がどんな人間だったか、皆に伝えてくれるでしょ……」と最期に呟いた。
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