空想的空中図書館計画についてのメモ

【空中図書館計画】

 

 地上7000mの高度に図書館を建造する。

 蔵書数一万冊。

 どのように建造するかとかは知らない。とりあえず、世界最大の輸送機アントノフを改造するとかどうだろう。

 どんどん荒唐無稽になっていくような気もするが、気にしない気にしない。

 

 地上が見えない空間で書物を読むのが目的なので、行き先は決めない。とにかくできるだけずっと飛んでいて、その間ずっと読みふける。

 

 ここで問題になるのは、どのような本を収蔵するか、だ。はるかな高み、窓からは雲しか見えない空間で読むのだから、それにふさわしい本でなくてはならない。

 ベタだが、飛行機乗りだったサン=テグジュペリの作品はいいかも知れない。

 哲学書ならスピノザの『エチカ』はどうだろう。

 「……しばらくたってからぱらぱら読んでみているうちに、急につむじ風にでも吹かれたようになって、そのまま読みつづけてしまったのです。さっきも申しましたよ うに、私には全部理解できたわけではありません。でも、あんな思想にぶつかったら、誰だって魔女のほうきに乗っかったような気になります。あれを読んでか らの私は、もうそれまでの私とは同じ人間ではありませんでした……」

 と、スピノザについてマラマッドの『修理屋』に書かれている、とドゥルーズの『スピノザ』の冒頭に書かれている。

 ドゥルーズの名前がでたから、ドゥルーズ=ガタリの『千のプラトー』も入れておきたい。

 あとはゲーテの『ファウスト』とか……?『銀河鉄道の夜』も?

 一万冊と書いたが、「重力から遠くはなれた空間」でひもとくのにふさわしい本は、そう多くないことに気づかせられる。