その魅力をどうやって説明すればいいのかわからない

 三國連太郎が死んで幾日かが過ぎた。

 追悼特集が数々のメディアでなされたが、この最初で最後の監督作品(未完のがもう一つあるようだが)『親鸞 白い道』についてはあまり触れられなかったようだ。この、カンヌ映画祭で審査員特別賞をもらった映画について、誰かきちんと解説してくれないものかと思ったが、ほとんど無視されたようだ。まあ、全部チェックしたわけじゃないけどさ。

 

 最初にこの映画を観たのは新宿の映画館だった。なぜかタダ券をもらっていたので、ぶらぶら出掛けてみたのだ。カンヌ映画祭での受賞は新聞にも載っていたので、けっこう観に来る人も多いだろう、と警戒して行ったのだが……

 広い館内はがらがらだった。

 映画は、正直よく判らなかった。親鸞の生涯について、ある程度知識をもったうえで観なければならないようだった。

 そこで少し本を読んでから、次は自腹で、当日料金を払って観に行った。

 今度は、観客が三人しかいなかった。しかも、一人は映画の途中で出てってしまった。やたらと長い映画なので退屈してしまったのだろう。

 

 それから数年が過ぎ、一人暮らしを始めた時、近所の貸しビデオ屋に『親鸞 白い道』のビデオが置かれているのを見つけた。

 そこで三回ほど借りた。しばらくすると、そのビデオ屋はつぶれてしまった。ややマニアックな品揃えだったので、立ち行かなくなったのだろう。

 

 とまあ、都合五回、テレビで深夜に放送したのを含めると六回観ているのだが……

 いったいこの映画の何が良くて自分は観ているのか、まったく人に説明できない。

 映像の迫力?

 小松方正の存在感?

 犬神人(いぬじにん)宝来の疾走?

 

 興行的には大赤字だったであろうこの映画、再度スクリーンで見る機会はないかも知れない。

 よくわからないが、一つ言えることは、この映画には「親鸞」などいない、ということだ。若き日の親鸞が別な名で呼ばれているということだけではなく、親鸞という人間がまったく主役ではないのだ。その点で、他に類を見ない本物の仏教映画である、ともいえる、かもしれない。なんかもどかしい。

 なので、この映画については、人にお薦めすることができない。

 こんなに何回も観ておいてこんなことを言うのもおかしな話だが、いったいどこがどう良い映画なのかさっぱりわからないのだ。

 ともあれ、もしまた機会があれば、やはり観てしまうだろうな、と思う。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    Hiram Gorgone (水曜日, 01 2月 2017 23:28)


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  • #2

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