めっきり酒に酔えなくなったが

 雨が降ると左手首が痛む。複雑骨折で手術しなくてはならないところをギプスで固めて治したんだから、多少のことはしかたがない。で、五カ月足らず禁酒したせいか、酒があまりうまく思えなくなってきた。

 これは困る。これから夏をどうやって乗り切ればいいのか。

 うまくなければ呑まなければいいだけだが、やはり夏ともなれば少しはアルコールを入れておかないと落ち着かないような気がする。嵐が来るというのに船の碇が海底にとどかない、という致命的に間の抜けた感じがある。アラバマソングとか、酔っぱらいの歌なんか歌ってもごまかせるもんじゃない。どうしよう。

 さて、「わが子の前で汚い言葉を使ったら一ドル罰金よ!と言ったら自分ばっかり払うことになって前言取り消した」マドンナ@ママの歌う『アメリカン・パイ』です。元はドン・マクリーンが歌ってて、八分超もの長さがある。短くしただけでなく、歌詞もちょっといじってますな。

 この歌もいくらかは憶えてて、夜中に自転車に乗りながら歌ってたりしたけど、長過ぎて憶えきらないんだよね。要はこれも酔っぱらいの刹那主義の歌です。

 

 で、酔っぱらいの歌ってえと、世界で一番有名なのはアメリカ国歌ですね。

 どこがどう酔っぱらいかというと、もともとのメロディーは『天国のアナクレオン』という、べろべろ酔っぱらい音頭からきてるからです。上掲の動画は、ちょっと国歌っぽくなくなくない?と問題になったそうですが、酔っぱらいの歌で何きどってんだか。ちなみに「アナクレオン」てのは古代ギリシャの詩人で、酒飲みのドスケベでやっぱギリシャ人なので女より美少年が大好きなんだが、その辺はいいか、掘り下げなくても。

 しかしまあ、こんな国が二十世紀まで禁酒法やってたんだから、たちの悪い冗談みたいみたいだ。

 

 アル中が最後に見る幻覚は、半ズボンをはいたピンクのゾウが三輪車に乗ってラッパを吹きながら人生の幕を引く、というものだそうですが、どうも酔っぱらいのというのは、死ぬ死ぬ言いたがるものらしい。

 そんなわけで、最後は名曲『帰ってきたヨッパライ』

 坂崎幸之助&加藤和彦のなんか醒めてるバージョンでどうぞ。