WHY THERE'S NO FRENCH HARRY POTTER
http://moreintelligentlife.com/content/arts/anonymous/french-childrens-books
上記の記事、「フランスは料理とかアートとか文学とかいろんな文化を輸出してんのに、なんで『ハリー・ポッター』みたいなのはできないの?」て内容です。
『星の王子様』があるじゃん?、と思いますが、あれはほぼ大人向けで、フランス本国でもそういう認識みたいですね。でもハリー・ポッターだって、いい歳こいた大人が争うように読んだからベストセラーになったんですが。
しかしまあ、確かにフランスの「児童」文学は層が薄い。そのことについて記事であれこれ分析してますが、こっちはフランス人じゃないのでどうもピンと来ませんな。
さて、それでは日本ではどうなのかというと……
けっこうたくさんありますね。ありすぎるくらい。ただ、ぜんぜん輸出されないってことに関しては、フランスと御同様ですが。まあ、翻訳が難しいんだからしゃーない。
やや旧聞に属しますが、児童文学というと『ちびくろサンボ』騒動を思い出します。
なんか「黒人差別だ」と言われて各社が絶版にしましたね。もう二十年以上前のことですが。
そのときふと気づいたのが、(『サンボ』を絶版にしたら、黒人が主人公になる童話がなくなっちゃうんじゃない?)ということでした。あるにはあったのかもしれませんが、サンボより知名度が低く、サンボよりつまらないものだったことは確かでしょう。だってまったく評判を聞かないし。
つまり、表面的なものを批判することで、その背景のもっと深刻な状況が浮かび上がってしまったわけです。
数年前、なぜかサンボはなんということなく復活しました。しかし、黒人が主人公なのはサンボだけ、という状況はあまり変化していないように見受けられます。
でもこれからアフリカが経済発展してくるなら、そうしたことも変わってくるかもしれませんけどね。
ところで、これは誰と話しても「あるあるあるあったあった!!」と同意してもらえることなんですが、『サンボ』の魅力はなんといってもトラのバターで作るホットケーキがとてつもなくうまそうだ、ということにあると思います。
そして、『サンボ』を読んだ大勢の子供たちは、必ず両親に「ホットケーキ」を作ってくれとせがみました。
日清製粉は社内にサンボ神社でも作っとくべきですね。
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M.Neko (月曜日, 03 6月 2013 09:16)
はじめまして。
『ちびくろサンボ』!幼稚園児の時に『キンダーブック』で読みました。
最後の場面、お母さんがフライパンでホットケーキを焼いている横には、
既に焼きあがったホットケーキが
何枚も何枚も重ねて置いてありました。
この本の絵の、黒・黄・緑の強烈なコントラストが
私にとっての初めてのアフリカ体験です。
カルピスの昔のラベルのことも思い出してしまいました。
ひらきや (月曜日, 03 6月 2013 13:54)
コメントありがとうございます。
キンダーブック、なつかしいですね。
>黒・黄・緑の強烈なコントラスト
そうそう、カサや長靴や服の色がくっきりしていて印象深かったものです。