負けるとわかっていたら戦わない方が生き残れるもしくは「弱肉強食」なんてウソだよんPartいくつか忘れた

 今月から妻が合気道の初心者講座に通い始めました。近所の大学で場所を借りて夜だけやってます。先生方が初心者を集めて、基本や受身から教えてくれるというもので……

 ただ一つ気になるのは、奥様は合気道二段だったのです。(※この行のみ中村正のナレーションで)

 まあともかく、怪我のないように気をつけて欲しいものです。相手が。

 

 さて、この講座、毎度始まる前に先生からお話がひとくさりありますそうで、先日その内容をちょっぴり妻からきいて、ふと膝を打つことがありました。

 それは、「なぜ高齢の方に合気道をおすすめしているか」という話です。先生がおっしゃるには「高齢になると転びやすくなる。高齢者はちょっと転んだだけで大事になることが多い。しかし、合気道の受身を習っておけばそれを防ぐことができる」、と。

 ごく普通のことをごく普通に語っています。

 ただ、多くの格闘技が「勝つ」ことを目標に習得されるのに対し、ここでは「負ける」ことに対する対処がテーマになっています。

 人間は「老(おい)」と「病(やまい)」には勝てません。どんな最強の格闘家でも、この二つの前には敗北します。そして敗北の向うには「死」という超ラスボスが待ちかまえています。

 何年か前、アンディ・フグという日本でも人気のあった格闘家が病に倒れ、あっという間に死んでしまって皆が驚いた、なんてこともありました。

 

 うそかほんとか、空手の源流である「沖縄唐手」(なんか他の呼び名があった気がするけど忘れた)の奥義は、「いかに負けて争いを終わらせるか」だそうです。ちょっと想像がつきませんが、確かに格闘技というものは、「負け方」がわかってないと成立しませんわな。昔のジャンプの漫画じゃあるまいし、負けるたんびに死んでたんじゃ、命がいくつあっても足らん。

 格闘技が究極には「護身術」だということは以前書きました

 それから「弱肉強食」なんてものは真理なんかじゃない、人間が勝手に考えてるウソだ、ということも、ことあるごとに書いています。

 だいたい「勝利」というものは、「強者」に対して与えられるものではなく、「ずるいやつ」や「恥知らず」がつかみ取ることの方が多い。そして、「ずるいやつ」や「恥知らず」が、「俺たちは勝った。だから強い!だから正しい!」といいたいがために、格闘技のショーなどで「弱肉強食」を一種の真理にしているわけです。広辞苑にまで「真理」だって書いてあるもんねえ。

 

 進化論の「適者生存」にしてもそうですね。どんな最強の生物でも、「環境」には勝てません。環境に適合すること、それは環境に対して上手に「負ける」ことでしょう。真正面から立ち向かったら絶対かなわないんですから。

 今生き残っている生物は、必ずしも絶滅した生物より優れていたわけではないんです。むしろ劣っている部分も多い。

 人類なんざ、肉体的には劣っているとこばっかですね。

 

 ちなみに、私も学生時代に少林寺拳法二段の免状をいただいているのでありますが……

 夫婦喧嘩は負けるとわかっているので戦わないようにしております。

 

 

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