万引きには思わず殺意を覚えたりするのでありますが

 

 

 本日、上掲の書籍が無事店に戻ってまいりました。

 先週店から万引きされた代物で、まあ、ちょっと早めの帰還でありましたね。犯人はとっくに逮捕済み。

 古本屋も他の商店に劣らず万引きの被害はつきものではありますが、趣味でコレクションするやつはともかく、今回のように他店に転売して稼ごうなどという輩はあっさりお縄になります。

 古本屋同士のコネクションもさることながら、普段から警察と仲いいですからね。警察の方も、新刊書の万引きの転売を防ぐ意味から、古本屋にはちょくちょく網を張ることがあるようです。そのおかげか、以前働いていたとこはヤクザの事務所とそこがシメてる風俗店がが近くにあったにもかかわらず、それがらみのトラブルは一切ありませんでした。それどころか、抜き打ちでガサ入れするのに、何度か利用されたりもしてましたね。最初見た時、ちょっとビビった。

 

 以上のような関係から、古本屋は新刊書店よりやや警戒がゆるめではありますが、別な意味でずっと厳しくなっていると言えるわけです。あと、子供でも容赦なく親と学校と警察に連絡してしまうので、『不良少年の研究』なんて本には、「古本屋での万引きは割にあわない」と「不良」が調書に答えてたりします。

 

 あと印象深かった例としては、早稲田の図書館から未整理の古籍を持ち出しては神田で売りさばいてた、と言う事件がありました。

 これも警察がそれを買取りそうな老舗に網を張って(私の以前の修業先にも来た)、あっさり捕まりました。天網恢々というか、八丈島より狭いようなマーケットで悪さをしようってのがまず間違ってますわな。

 

 それでも、浜の真砂はなんとやらで、これからも続くんでしょうな。

 世の中が不況になってくると、どこぞの新刊書店で万引きした風なものが持ち込まれる事例が増えてくるんで、やたら疲れるんですよ。

 そうした場合、すごく安い値段を言ってお引き取り願ったりすることもあります。万引き犯は「安い」と思っても、罪悪感からか値段の交渉をせずにそそくさと立ち去る傾向がありますので。すんなり「安い」値段で売る人はまずいません。ここらへんの機微は、かなり難しいですけどね。

 ああ、そういえば、某書店がそうやって追い返したらツイッターで「あそこの古本屋は買いたたく」とかつぶやいて、それで足がついた(ツイッターだから?)なんてのもありましたっけ。

 

 まあしかし、これも「現物」で商売しているからで、電子書籍になれば万引きの心配はなくなるんでしょうな。しかし、ある意味もっとずっとタチが悪い、と思えますが。