全世界永遠普遍の真理として
「子供に鍵付きの部屋を与えると、その部屋はゴミためになる」
というのがあります。いやまあ、鍵なんかついてなくても、なるときゃなりますがね。今朝も娘と一悶着あったばかり。
私事はさておき、子供が部屋にゴミを溜めるのは、親に対して「秘密」を持つからです。「秘密」ったってピンキリです。てか、ほぼキリの方。勉強するフリして漫画キャラの設定づくりにいそしんでいたりとか、そういう程度のが多い。
しかし、そんな程度のものでも秘密は秘密。暴かれるとアイディンティティがにっちもさっちもブルドッグな感じで泣きわめいてくれます。やや意味不明なのは理性がお嫁サンバだからです。よけいわからんか。
秘密ってのは、たいてい内容空疎なものです。
「思わせぶりな封書でさえあれば、中味はカラでもかまわない」と喝破したのはジャック・ラカンですが、中味がすっからかんだといろいろとまずいのは、その秘密を持つ人に社会的立場とか社会的信用があるからですね。
子供にそういうものはありませんが、その代わり親にエラそうな口をきくのが己の使命と心得ていますから、そういう立ち位置が揺らぐのは非常にマズいと心得ているわけです。
そういうつまんないプライドは、人生のどっかで捨ててなきゃならんのですが、どうもエリートとか、金持ちの家のぼんぼんとか、名家のンン代目とか、捨てはぐったまま大人になっちゃうみたいです。そんでそれが、社会的立場とか信用とまぜあわさると、チョコとカレーとミソとナニかが混ざったみたいに、とんでもないものができあがってしまう。そんなもの捨てればいいのに、そんなものを作ってしまったことを含めてかくそうとして、にっちもさっちもどうにもブルドッグになるのです。
そんな経緯をふまえまして、まあ、「きょうは おっくんが おねしょしました おっきいのにおかしいね」程度のことを、「重大機密だから人に話しちゃダメ。話したら死刑ね」みたいに言い出すわけです。
とっても古くてとっても有名なジョークに
国家元首をバカだと言った男が二つの罪名で逮捕された。
一つは、侮辱罪。
もう一つは、国家機密漏洩罪。
てのがありますが、これ、現実でもほぼこのまんまです。
ウィキリークスやスノーデンが暴いたもろもろの中で、一番ばれちゃまずかったのは、超のつくエリートや権力者たちが額を寄せ合ってどんだけ「バカ」なことをまじめにやってるか、ということです。
ジョークがジョークにならなくなってるわけですね。
つまり、例の法律がなぜ「口にするのも恥ずかしいような幼稚なネーミングなのか」ということに件の法律の本質が隠されているのであります。
一番の機密は「じつは ぼくたち ばかなんだ」てこと。
もうバレてるのにね。わん!
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